プカプカ

西岡 恭蔵によって世に送り出された楽曲で、これまでに多くのアーティストによってカバーがなされています。いつもプカプカとタバコを嗜む自分の彼女を歌った曲で、明るいというかのほほんとしている曲調と平和な世界観、心配症な彼氏と奔放でマイペースな彼女の対比と掛け合いといった基本軸が実にしっかりしているので、実に安心して聴き進めることができます。

特筆すべきは、タバコだけではなく占いや男性関係など様々なことにとてつもなく自由な彼女と歌い手である彼氏の側に、これ以上ないほど明確な絆が見えることでしょうか。「恋してる」、「愛してる」といった単語は一切出て来ないにも関わらず、深いところで信頼し切っている二人の姿がとても頼もしく、また暖かく、胸に響いてきます。

最近めっきり厳しくなったタバコへの視線も、科学やインターネットが長足の進歩を遂げたからかオカルトや占いに冷めた社会の感じとも、この曲は一切無縁です。今では「体に悪い」から止めれば、ではなく、「受動喫煙だ! 歩きタバコ禁止だ!」となりますからね。この風潮が悪いとは言いませんが、少なくともかつて存在した大らかさが減っていっているのは確かです。だからこそ後のアーティストたちは、熱いものを含みながらどこまでも牧歌的なこの曲をカバーし続けるのかも知れません。

音域は広くなく、リズムもシンプルなので、自分でカラオケなどで歌うにも向いています。ただ、本当に聴かせるには相当の情念を込めなければならない曲でもありますね。

筆者について

trecomuni

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