PROMISED LAND 〜約束の地 「浜田省吾」

 重厚なストリングのインストルメンタルから、ビートに乗った一曲目の「マイ・ホームタウン」のハードなシイセサイザーの前奏が始まります。反核を歌った「僕と彼女と週末に」まで、全体的に社会性の強い歌詞の楽曲が多く、浜田省吾自身「宗教的」という評価で、「青空の扉」を発売するまでキャリアハイのアルバムと公言していました。

 このアルバムを発売した頃は、まだ浜田省吾は「風を感じて」のシングル・ヒットぐらいしか目立った活躍がなく、一般的には、ポップなメロディー・メーカーで女の子アイドル的ニューミュージックのアーティストというのが、一般的な見方でした。

 しかし、この頃から精力的に「On the road」のライブを重ねて、ハードなロックンロール・ナンバーから浜田省吾の代名詞であるバラッドまで幅の広い引き出しを持ったロック・アーティストとして知られていきます。

 アルバムには、全11曲収められています。全ての楽曲がシングル・カットできるような、印象的な曲が並びますが、7曲目の「DJお願い」から「バックシート・ラブ 」、「さよならスウィート・ホーム 」はシングル・エージャーのカップルが、結婚し、そして破局を迎えるという三部作になっていて、あとのアルバム「J-BOY」の「路地裏の少年」~「19のままさ」~「遠くへ」を連想させる構成となっています。

 このアルバムには、尾崎豊やMr.Childrenの桜井和寿など多数のアーティストが影響受け、桜井などは、「マイ・ホームタウン」と「僕と彼女と週末に」の2曲をカバーしています。

 浜田省吾を、一度聞いてみたことがない、という方へ入門用として最適な一枚です。

筆者について

trecomuni

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